アイドルはおじさんホイホイか説
アイドルの多様性はビジュアル面に限らず楽曲においても複雑、もしくは細分化、言い換えれば特化型が進んでいるのか、完全に楽曲によるおじさんゲッターが存在しており、まさにそこに引っかかって下手なバンドよりも面白いんじゃないかと最近マジで思う。
でんぱ組もBABYMETALも確かにライブすげー面白かったよ。まさかアイドルを武道館で見るなんて思わなかったし、実際BABYMETALなんかバックバンドがマジのメタル勢なのでもはやそれだけでメタラーでもないのにテンション上がるし、そして普通にSU-METALの歌唱力の高さにビビった。エンターテイメントとしての完成度の高さがもはや尋常じゃない。普通に物販でパーカー欲しくなった(寸前でやめてしまったけど)
アイドルの楽曲は基本的によく出来ているし、普通にアーティストが曲に絡んでいる事だってたくさんある。それこそ古くはASKAが光GENJIへの楽曲提供していたり山崎まさよしのセロリをSMAPがカバーしていたり、ももクロのヒャダインはもちろんの事、Wiennersの玉屋2060%なんかはでんぱ組への楽曲提供、ゆるめるモのリミックスもやってれば、Base Ball Bearの小出祐介なんかは楽曲に限らず掟ポルシェと一緒にハロプロのコンピなんかも出してる。凛として時雨のピエール中野に至ってはDJとしてアイドルの曲かけて、そこに合わせて自分でドラム叩く始末。
様々なアーティストが関連していけばそれはもちろん音楽ジャンルとしての多様性も出てくるし、むしろアイドルなんてジャンルでくくる事がアホみたいだ。(いまだにアイドルってジャンルでくくってる人は本当にもったいない)
sora tob sakana
そんな多様性の中で、特に30代のおじさんホイホイのアイドルがいる。
よくよく調べてみればハイスイノナサプロデュースという事で納得なんだけど、エモ・ポストロックのサウンドと所謂アイドル的なヴォーカルとの合わせ技。まさにBABYMETALの時と同じ組み合わせの面白さなんだけど、所謂こういう音とのミスマッチ具合は30代くらいでエモとか通ってきたおじさんにぶっ刺さると思う。
このクッソハイハット刻んでるところに対しての能天気な振り付け。ピッチ大丈夫かよと思うようなヴォーカルに対して美しいメロディとサウンド。おじさんホイホイa.k.a元バンドマンホイホイでもある。
maison book girl
そしてさらに楽曲で言うとエモ・ポストロック・エレクトロのアプローチという点でもう一個。アイドルなのにという言い方は穿っているかもしれないが変拍子の多様っぷり鬼畜。
Maison book girl / lost AGE / MV
楽曲の良さに加えてキャラ立ちもしてそう。楽曲だけに留まらず、詩やPVの退廃的な世界観とかもうストライクだと思うんです。ライブだとギャップありそうだけど。
Maison book girl / cloudy irony / MV
気づいたらメジャーデビューしてた。多分僕アンテナの感度低いのですごい今さらなんだろうなとか思うけどこの雰囲気はサイコーだと思います。
結論
個人的にストレートでガンっと来るよりも、カウンター的にかまして気づいたらメインストリームいっちゃってる的なストーリーが好きなので所謂サブカル的な匂いのするものはやっぱり好きですし、なんでここで変拍子?的な意外性はキャッチーさ以上にクるものがある。やってる事はマジなんだけど、どこかに遊びやひねくれみたいなものを感じるとやっぱりサイコーだと思う。
そしてやっぱり好きなものは好きとストレートに言える人の方が人生の幸福度って高いと思うのでウダウダとそれっぽくまとめている僕はやっぱりこじらせているのだと改めて実感した次第。