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webディレクターの日々の記憶

愛されるサービスを作る事にこそ価値がある

色々とwebの制作やサービスに関わってきて数年。
サービスにとって一体何が必要なのかを改めて整理して考えてみた。
 
なんでうまくいかないんだろう、とか
まったくグロースしないよー、とか
それには絶対的な理由がある。
 
webサービスと言ってもそれは
世の中にあるサービスと何ら変わらないので
何か問題を抱えているのであれば、それは一つ一つ解決していかないといけない。
 

ユーザーが利用する事

当たり前だけどユーザーがいない限りサービスの成長はありえない
ユーザーが利用するという事、これもブレイクダウンしていくと色々とある。
 
これまでサービスを使った事の無い人間をいかにサービスに流入させるか。
認知させる➡流入させる➡入ってきた人間を逃さない
認知から流入まではサービス外の話。
(もちろんユーザーのニーズにあった打ち出し方といざサービスに入ってきた時のマッチ具合が大事だけど)
 
一旦ここは割愛して中の話に限定してみる。
 
 
問題は、入って来た人間をいかに逃がさないようにする事だ。
掴んだお客さんは逃がしたくない。当たり前だけど。
逆に考えてみれば、なんで逃げてしまうのかという事を考えてみる。
 
なんでお客さんはいなくなってしまうんだろう。
大きく三つ自分なりに考えてみた。
 
  • サービスに入りにくい
  • 使いにくい
  • 自慢できない
 
ユーザーはデメリットと感じてしまう事があればあるほどすぐに踵を返していなくなってしまう。
ユーザーにとってのメリットを提示出来なければユーザーを獲得する事は出来ない。
競合他社の方が優れていれば、もちろんそちらを利用する。
星の数ほど世の中にはサービスがあふれているのだから。
 

サービスに入りにくい

表示速度が遅い
まずはストレスなく使いたいのに表示の速度が遅くてはそもそも使う気になれない
新規の獲得に限らず、表示速度は大きな問題だ。
何かしらの理由はあるだろうけど、大前提としてここに問題があるのであれば
根本的な問題として真っ先に解決しなくてはいけないと思う。
どんな施策を打ってもここが解決出来ないのであれば打つ施策の効果は100%ではなくなる。
 
サービス理解まで時間がかかる
どんなサービスかすぐに分からなければ、ユーザーは滞在を諦めてすぐにどこかへ行ってしまう。
※飲食店に例えれば、何を食べられるのか分からないお店で食事をしようという気にはなれないはず
言葉であれ、イメージビジュアルであれ、サービスを理解してもらえる仕掛けがあるのかどうかが大切だと思う。
 
良い所が分かりにくい
このサービスを使う事でユーザーにとってはどんなメリットがあるのか。
コミュニティ系のサービスであれば、どんなユーザーと関われるのかどんなテーマでコミュニケーションを取れるのか
またその結果としてユーザーの生活にどんなメリットをもたらすのか。
サービス理解にも近しいが、メリットのないサービスを使うユーザーはいないので
どんな事が出来てどんなメリットがあるのか明示してあげる必要があると思う。
 
 

サービスが使いにくい

画面内で迷いやすい
何をどうしたらいいのかが分からなければ諦めてしまう。
1画面における情報量は的確か、ユーザーのタスクが多岐に渡っていないか。
文言やレイアウトは適切か。
登録のフローは複雑になっていないか。
あまりじっくり考えなくても分かりやすい作りになっているのか。
複雑な迷路を好き好んで歩く人はごく稀なケース。
 
ナビゲーションが分かりにくい
アイコンは多すぎないか、情報のレベルが階層として正しいか、ラベリングは適切か、
グローバルナビゲーションとローカルナビゲーションは最適なのか。
目的にたどり着くためのナビゲーションが明快であるかどうかは大事だ。
色んな都合で増え過ぎた情報がもしあるのであれば、それは技術的な問題以前に「決め」の問題である場合が多いように思う。
こちらの事情は関係ない。ユーザーにとって使いやすい物を提供するべき。
 

自慢できない

知り合いに薦めたくならない
これは完全な主観でしかないけど、所謂「イケてる」サービス感があるのかどうか。
サービスを使っている事自体がユーザーにとってステータスになればバイラルによって広がっていくケースもあり得る。
それは「かっこいい」「かわいい」というユーザーの主観もあるし
「これがあると助かる」「ないと困る」という便利さに根付いた物もあると思う。
ターゲットによってここの軸になる物は変わってくると思うけど、共通して「知り合いに薦めたくなるか」という指標は大事だと思う。
僕は個人的な基準としては自分の嫁に薦められるかどうか、という事を基準として考えている。
 
 
 
 
もちろん原因はもっともっとある。
でも常に思うのは、サービス提供側が一体どこを見て
どんなゴールを目指して、施策を打っていくのかというのが大事だと思う。
 
データ分析とかグロースハックとか
手法の前に、まずは一体そのサービスが実現しようとしているのか
ユーザーにとっての価値、サービスのコンセプト、世界観というものが
根底にあってこそ、手法は活きてくる。
 
もし、何をやってもうまくいかない事があれば
一度、本当にサービスとして大切な事は何かという事を
立ち止まって思い返してみる事こそが、真っ先にやらなくてはいけない事だと思う。
 
手法はそれを実現するための物。
目的と手段を間違えないようにするための自戒でした。