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webディレクターの日々の記憶

改善による疲弊をコンセプトという拠り所によって回避したい

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サービスの改善として「機能追加」をするのは施策としてまあ普通にある事でそれに対しては特に何も思わないのだけど、今日社内のslackで開発チームがこのツイートにリアクションしてたのを見てこの「機能追加」の捉え方をどうすれば共通の認識、もしくはコンセプトまで持っていけるかなーとかぼんやり考えてた。

 

 

僕の場合は内製でやっているため、プロダクトオーナーは社内の事業責任者であったりプロデューサーだったりするのだけど、開発チームとの物理的ではない距離を感じるケースを過去何度も見て来た。そしてそれは恐らく僕自身も距離を感じてしまった場合もある。

 

プロデューサーという立場で言えば、数字に対しての責任はあるにせよ、本来、サービスをプロデュースする事が責任であるため、数字だけではなくどうあるべきかという理想の姿、もっと言えば夢を持っていなくてはいけない。それなのにKPIの改善のために安易な機能追加をしてしまう背景には、既存機能の改善や機能削除によるKPIとの相関が見えていないパターンがほとんどなんじゃないかと思っている。

 

足し算は比較的未来予測がしやすい。機能追加により、例えばユーザーの投稿数が伸びたり、アクティブユーザーが増えたり、など分かりやすい所がある。しかしそれはあくまでその機能単体で見た場合だ。全体を通して見た時に追加した事によるデメリットまで見えていない場合がある。経験則であるが、実際に僕も似たような事はやった事がある。実際、足下の数字が伸びる事はあるのだけど、もう少し長い目で見た時に出るマイナスにまで頭が追いついていない。既存機能と新規機能を掛け合わせてどうなのか、機能の削除による効果、つまる所マイナスからのプラスへの転換の可能性、そこまで考えらていない時は安易に機能を追加してしまいがちである。そしてようやく苦労してリリースした機能がユーザーに望まれなかった場合、その機能に何が足りなかったという事を考え、ますますゴテゴテとした機能が追加されていく。やがて時を経て負債と成り下がった悲しみ(機能)はそっと息を引き取る、サービスの想定改善率と共に。

 

人間は悲しみを往々にして繰り返していくものだ。それは知っている。だけどそれでも同じ悲しみを味わいたくないと思うのもまた人間だ。

 

こんな時、チームとして、組織として必要な物というのはやはり「コンセプト」という言葉、共通の言語だと思っている。もちろん不要な物は削除するという考え方は大前提として。これは別にプロデューサーが定義しなくてもいい、ディレクターだって、エンジニアだって、いや、そもそもがチームに浸透するレベルで関わる人間が集まって定義するのが一番良いと思っている。

 

例えばそのためにエレベーターピッチでもストーリーテリングでもどんな方法を使っても良いと思うが、大事なのはコンセプトの浸透である。何かプロジェクトが暴走しそうになった時、パッと振り返られる物があるといい。寄り添える物とも言える。コンセプトはプロダクトの方向性を示し、そしてコンセプトを元にチームは出来上がっていく。極端な話をすればここがしっかりしていれば多少の事では動じないチームが出来ると思っている。

 

文化を根付かせるには体力も精神力もいる。そしてさらに言えばとても地味な仕事だ。誰に感謝されるわけでもないし、むしろ理解されないうちは何をやっているんだと思われるかもしれない。一朝一夕では難しい事だ。だけど少しずつでも、最初は少ない人数でもどんどん巻き込んでいかなければ大きな渦は生まれない。後ろ指を刺されても何をされてもいつか賛同してくれる人が現れるという希望を捨ててはいけない。

 

サービスを、数字を、改善するという事はひたすらに上乗せすれば良いものではない。ロジカルに考えた上でロジカルじゃない事をしなくてはいけないのかもしれない。目に見えない事をしないといけないのかもしれない。時にはただひたすらにユーザーの声を聞かないといけないかもしれない。黙って殴られなくてはいけないかもしれない。だけどそれに耐えるための一つの方法がコンセプトという拠り所であり、強いてはそこから生み出されるチーム力なんじゃないかと思う。

 

機能数にブレーキをかけるっていうのは決してネガティブな事じゃないんだぞという理解を得るというのはこういう事だったりしないかな。

バンド物の漫画が絶妙にダサい理由

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遥か彼方より、マンガには様々なジャンルが存在しており、その中には所謂「バンド物」という物が存在する。勝手なイメージだが、ダンスミュージックに比べるとマンガ界でのバンドのパワーはまだ大きく、現実との乖離を感じる所がやや皮肉でもある。(パッと出てくるのはとんかつDJアゲ太郎くらい)

 

しかしバンドをネタにしたマンガはとにかく作者の知識や趣味によってそのクオリティが左右され、生半可な知識や中途半端に古くさい物については本当の本当の本当に背筋に鳥肌経って笑えてくるものもある。また作中に出てくる楽器についても「なんだこれビザールギターかよ」みたいな未知の楽器が出てくるパターンもあるが、ここに対してツッコミを入れていては物事は何も進まないため飲み込んで読み進めるのが正解だと思う。納得するかどうかは本人次第だが、バンドをネタにしたマンガのヤバさの入り口は多分こういう所だ。

 

勝手に浮かんだバンドマンガのダサい所をピックアップしていく。

BECK 

ダサさ★☆☆☆☆

バンド感★★★★☆

 

実写化による水嶋ヒロのやたらと発音の良い「チェミストリー」発言が記憶に新しい。楽器や機材の緻密な描写と微妙に現実のミュージシャンをモデルにしたようなキャラクターなど割とリアルにバンドを描いている。作中のバンドBECK a.k.a モンゴリアンチョップスクアッドのモデルとなるバンドはレイジアゲインストザマシーンのような気がしてる。作中に出てくるルシールという弾痕のついた曰く付きのレスポールに憧れた厨二諸君も多いことだろう。あえて言うのであれば、恐らくミクスチャーっぽいバンドと対峙するX JAPANのようなバンドのプロデューサーの図式がダサいと言えばダサい。

NANA

音楽的な雰囲気★☆☆☆☆

スタイリッシュ感★★★★☆

 

終わったのか続いたのかもよく分かってない。実写化二回やったけど一作目と二作目で主人公のキャスティングが変わっている所に闇を感じる。さすがの矢沢先生、とにかくメンバーみんなスタイリッシュ。思いっきりシド・ビシャスな格好のレンがやってるバンドの音が思いっきりJ-POPっぽい感じが良い。 キャラクターのビジュアルに対して、肝心のバンド感や音楽的な雰囲気はほぼ無いに等しいが、楽器や機材は丁寧に描かれている。やっぱり画力って大事。あとヴィヴィアンウエストウッドとか南京錠とか所謂昔のパンクス的なファッションはたまらないんだろうなとか思う。

NANA 21 (りぼんマスコットコミックス クッキー)

NANA 21 (りぼんマスコットコミックス クッキー)

 

DESPERADO

イオニア★★★

古くささ★★★

 

表紙の左側にいる男を見て欲しい。ベストとジーンズとレスポールカスタムのとにかくハードロック臭がひどい。しかしバンド物に弱い人間は思わず手に取ってしまう。黒須はバカテクのギタリストで超絶速弾きをフルピッキングで弾き倒して周囲を圧倒させるのだが、黒須のレスポールはガリガリに傷が付けられた厨二魂のそそられるいわく付きの一品である。BECKに出てくる弾痕付きのルシールというレスポールと比べるとこちらのレスポールに付けられた傷はヤクザのドスによるものであり、ドス一本でよくもここまで丹念な仕事をした物だなと思う。ギターを始めたばかりの指の皮がやぶけた表現などは非常に泥臭く好感が持てる。ライバルのアイドルバンドがサイレントジェラシーのYOSHIKIみたいな感じで演出したシーンには時代を感じる。

BOY

チーマー感★★★☆

ハードロック感★★★

 

バンド物として良いか悩ましい所ではあるが、たまに出てくるバンドのエピソードや最終回を考えるとバンド物にカテゴライズしても良いのではないかと思う。一条誠はファイヤーガンズというバンドでギターヴォーカルをやっていて、必殺技はピック投げ(手の甲に突き刺さるレベルの強さ)である。作中で再結成されるファイヤーガンズのドラマーの尊敬するドラマーはジョン・ボーナムだし、一条の弾いてるギターには炎のペイントがされている。にじみ出るハードロック感。あと出てくる敵は所謂チーマー的な感じのキャラが多く、ヘルビジョンという薬キメまくりの神崎狂についてはパワー型のジャンキーすぎて日本の高校生という設定はもはやどこへ行ったのか分からない。

BOY 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
 

無頼男

とんでも感★★★☆

上京物語感★★★

 

BOYの後に梅澤春人はバンド物を描きたかったのかなと思いきや、BOYとは逆に最後バンドと違う所に着地したような感じ。ハードロック感はナリを潜め、パンクっぽい雰囲気が強くなった。バンドのギターはモヒカンで練習もないのに、バイト先の牛丼屋にギターを背負って通うパンクスだ。ヴォーカルは天才的な才能の持ち主で今度はこいつが10円玉をデコピンで飛ばして敵の額に食い込ませる技を見せる。BOYの一条といい、色々とおかしい。ドラマーはギャルの女装をしている凄腕で、ベーシストに関しては利き腕に硫酸ぶっかけられてる。上京途中で様々なトラブルに巻き込まれるが、ただ上京するだけでそんなに危ない事が起こるのか。ここは日本ぞ。しかし、主人公の正体が超人気バンドのヴォーカルにも関わらずメンバーが全員それに気づいていない平和な一面も見て取れる。

快感・フレーズ

堕天使感

アクの強さ

 

快感フレーズの突っ込みどころについては言わずもがなである。各自勝手に検索すれば良いと思う。快感フレーズについては何がすごいかと言うと、ここから現実世界へバンドを世に送り出し、堕天使ブルーという名曲を生み出した事に尽きる。さらに言うと作詞に森雪之丞、作曲に元JUDY AND MARYのTAKUYAを起用するというマジっぷり。シングル9枚、アルバムはベストを含めて4枚もリリースしているため、もはや快感フレーズにおいては作中のバンドの話よりも実在したルシフェルの話をする方が正しいと思う。ブルーブルー堕天使ブルー。 

快感フレーズ 1巻

快感フレーズ 1巻

 

あなたとスキャンダル

めでたい感

楽器やばい感

 

バンド物に分類してはいるが中身はバンドを隠れ蓑にした王道な恋愛モノだ。そういう事もあり作中の楽器や機材、バンドや音楽に関してはこだわりはほぼ無い(というかひどい)。ヴォーカルがイケメン(だけど実は女)だったり、主人公はクラシックのピアノやっててバンドのキーボードにスカウトされたり、クールなベーシストに女癖の悪いギタリスト、人懐っこく元気なドラマー。まさに模範的なキャラ立ちしたバンドである。そんな一方でヴォーカルのシャウトにより音響機材をぶっ壊すというロックなシーンもあり、読者を裏切る事をたまには忘れない。基本的にバンド内恋愛が横行しており、プロを目指すという言葉がこれほどにも薄っぺらいバンドもいないだろう。(そもそもタイトルからすでにスキャンダル前提である)

 

 

バンドに対してのイメージが先行するとヤバいみたいな事案もあれば、バンドの感じを再現しようとする物までバンド物は幅が広く、作者のインプット量に比例してアウトプットがこんなにも変わるネタは無いと思う。冷静にバンド物のマンガを読んでいればバンドやってるヤツがモテるなんてのがいかに都市伝説なのかが分かるはずだ。バンドマンがモテるのではなく、モテるヤツがバンドマンだっただけだ。

 

しかしバンド物マンガのダサさに気づいて突っ込んでいるヤツの大半はバンドマンであり、何故自分がこんなにも強烈に拒否反応を示しているのか、現実と虚構の隙間に嵌って身動きが取れなくなっている事に気づかずに今日も天に向かって唾を吐き続けている。

 

FFのジョブをプロジェクト内の人間に当てはめてみた

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前のプロジェクトで一緒だったエンジニアとメシ食ってる時にプロジェクトって色んなドラマがあるよなーというかみんな呪文唱え過ぎだよなーという話をしていた。

 

プロジェクト内で身内にザキ唱える奴とか、最終的に心折れてアストロンかけるやつとか、外部からいきなりバシルーラ唱えられたり、現場の必死のスクルトに対してのルカナンとか、男は黙ってせいけんづき。もう本当辛い。

 

でもドラクエって結局ダーマ神殿で転職の手続きを経てスキルを覚えていくので、実は現場は様々な役割の切り替えという意味で言うとFFのジョブで例えた方が適正な気もしている。

 

のでFF5のジョブで各ロールをまとめてみた。

※なお、僕のFF5のジョブはSFCの知識で止まっているのでネクロマンサーとかが何する人なのかは知りません。

 

ジョブ|ファイナルファンタジー5/FF5 完全攻略(GBA/iOS/Android版対応)

  

ここではあくまで「内製でやってるメディア事業の1プロジェクト」をテストケースとしており、特定のプロジェクトを指す物ではありません。ご了承。

 

ちなみにプロジェクト内のロールについては以下の通りとする。大体こんな感じ。

 

  • プロデューサー
  • ディレクター
  • プランナー
  • デザイナー
  • フロントエンドエンジニア
  • ネイティブエンジニア
  • サーバーサイドエンジニア

 

プロデューサー

プロジェクトの売り上げなどお金の管理、戦略策定など、決済者という位置づけ。

そんなプロデューサーに適したジョブはこいつ。

吟遊詩人

歌の効果で敵も味方も翻弄される。

最終兵器としてぜになげを使える。居合抜きもやる。

バーサーカー

戦う事だけ考える狂戦士。

 

ディレクター

プロジェクトの進捗やクオリティ管理など、現場を取り仕切る人。

そんなディレクターに適したジョブはこいつ。

赤魔導士

二種類の魔法を使える。がんばるとれんぞくまも使える。

時魔導士

補助特化型。なんでもフォローするが、最終的には隕石を落とす。

召還士

必要に応じてすごいのからそうでもないものまで召還する。

 

プランナー

企画立案やクライアントとの折衝など。現場との橋渡し的な役割。

そんなプランナーに適したジョブはこいつ。

狩人

ちょっとするとみだれうちを覚える。

シーフ

レアアイテム入手にかかせない盗賊。

 

デザイナー

IAやUI、グラフィックデザインなど。プロジェクトによっては業務範囲は様々。

そんなデザイナーに適したジョブはこいつ。

魔法剣士

剣技と魔法の合わせ技。適度に弱点属性を付与する 。

白魔導師

常に必要とされる回復魔法のエキスパート。

モンク

素手でぶんなぐった方が強い。

 

フロントエンドエンジニア

ざっくり言うとシステムとユーザーが接触する所を司る。良き相談相手にもなってくれる。

そんなフロントエンドに適したジョブはこいつ。

ナイト

攻守共にバランスよし。時と場合によっては味方もかばう。

魔獣使い

モンスターを使って潜在能力を引き出す。

風水

あらゆる地形を味方につけて敵を一層する。

 

ネイティブエンジニア

iOS/Androidなどのネイティブアプリのエンジニア。各OSのガイドラインとかも教えてくれる。

そんなネイティブエンジニアに適したジョブはこいつ。

竜騎士

先にジャンプして、良き所で降下して攻撃してくれる。

青魔導師

敵の特殊攻撃をラーニングして自分のものにする。

踊り子

キレッキレの踊りを見せてくる。敵味方関係なし。

 

サーバーサイドエンジニア

サーバー側で行う処理に必要なプログラムを開発したり、データの管理を行ってくれる。頼りになる。

そんなサーバーサイドエンジニアに適したジョブはこいつ。

黒魔道士

単体でも全体でもいける黒魔法のエキスパート。

忍者

スピードと二刀流による先制攻撃。先手必勝。

薬師

底力を上げてくれる。普通のポーションもすっごい事に。

 

まとめ

完全なるイメージ。ディレクターから見た各ロールへのジョブの配分という事でご容赦いただきたい。ちなみに最終的にはなんでも武器を装備できる「すっぴん」が最強なので各ロールごとにアビリティを転用できるまでの「すっぴん」を目指すっていうのが理想形だと思う。

 

あと、何をやるにしても「ものまね」っていうのは大事な事だと思うのでそこは全ロール共通という事で。

2016年のライブふりかえり

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2016年も中々に激動の1年。今年の夏はいつもよりも若干仕事感強め〜な感じだったけど、毎度終わってみるとちゃんと整理出来る所まで落とし込むので結論、中々に充実した感じだった気がする。

 

今年はあんまりライブ行かない年だったけど、普段行かないようなイベントに行ったりしたので内容は結構グッドな着地。久しぶりにロックインジャパン行ってきた。たまに行くとやはり楽しいなーでもやっぱ疲れるな。

 

2016年行ったやつ

 

フルカワユタカ presents「play with B」~with SEE YOU

 

フルカワユタカ

the band apart

 

DOPING PANDAthe band apartがその昔mellow fellowってイベントをやっていて、この日この2マンでsee youを聴けたっていうのがね。mellow fellowとか行った事なかったので、ソロ名義にはなったけど生でライブで聴けたのは良かった。フルカワユタカはソロで村田シゲとやってる時が一番輝いている気がする。角が取れた。オレ様感にコクと深みが出てきた。

 

清竜人25アバンチュールツアー

 

BABYMETALの武道館2DAYSぶり、アイドルのワンマンとかもうしばらく行く感じがしない。(ブクガちょっと危ない)しかも品川ステラボールのライブ感の少ないハコの雰囲気。全てが僕の中での異色だらけ。清竜人25解散しますね。でも絶対またキチガイ地味た事やりそうな気がする。

 

やついフェス2016

 

思い出野郎Aチーム

三四郎

ゆってぃ

YOUR SONG IS GOOD

 

二日目行ってきた。会社近いハコは行くまで気持ちが仕事っぽい感じになるから微妙だけど、朝から思い出野郎Aチームでビール飲むのはサイコーなやつでした。O-EAST前で普通にぶらぶらしてる三四郎の小宮発見。三四郎は普通にネタやってて初めて見たけど面白かった。やっぱりなんでもライブはすげーな。YSIGはいつの間にかの安定感。OUT出してから数年経ったけどそろそろミニマルなアプローチからまた昔のアッパーでカリビアンな空気も欲しくなってきた所。サイトウジュンは最近じゃ楽天トラベルのラジオばっかで声聞いてる気がする。

 

PLAYTHINGS TOUR IN SUMMER SPECIAL

 

荒井岳史(the band apart)※シークレット

渡邊忍(ASPARAGUS/Noshow)

Keishi Tanaka

TGMX(FRONTIER BACKYARD)

潮田雄一

日高央(THE STARBEMS)

フルカワユタカ 

 

Niw! Records企画のアコースティックイベント。アコースティックイベント自体そうそう行く事ないんだけど、なんとなくノリと勢い&ゆる〜い感じで新代田でのんびりだらだらと。スタートからシークレットで荒井岳史が出てきて得した気持ち。数年ぶりに見たヒダカトオルとかシノッピとかエモいおじさん達勢揃いである。このメンツの中だと後輩いじりされるフルカワユタカが良いんだけど、アコースティックイベントだけど思いっきりカディオ連れてきてほぼバンド編成なのに加えてまたSee youやりやがった。本当すぐ調子に乗る。おかげさまでお酒進む。

 

ROCK IN JAPAN 2016

 

岡崎体育

MONGOL800

湘南乃風

androp

LAMP IN TERREN

ねごと

ONE OK ROCK

米津玄師

 

相当久しぶり。10年ぶりくらいに行った。やっぱりこのイベントは会場運営しっかりしてるから基本的に過ごしやすさで言うとすごいレベル高い。がっつり張り付いてライブ見るというよりかはゆっくり過ごす感じが正解だと思う。普段、湘南乃風とか絶対見ないもん。普段見ないバンド重点的に見るようにしてたけど、ONE OK ROCKクオリティもさる事ながらライブの熱すごいなーと思った。花火は見ずに米津玄師を背中に感じながらバスで会場から脱出。ひたちなかは早めの電車で帰るのが好き。

 

TOKYO JAZZ FESTIVAL

 

fox capture plan

ケニー・バロン・トリオ

ミシェル・カミロ×上原ひろみ

 

国際フォーラムでライブ見るの初めて。fox capture planとかライブハウスのイメージだったんだけど新鮮である。上原ひろみがトリオプロジェクトで出演予定だったのが、メンバーが来日できなくなったため、急遽ピアノデュオで出演。ただこれが結果的に最高だった。ストイックでエッジの立ったキチガイ地味たインプロビゼーション。ピアノデュオ故にそこらへんの尖った空気をモロに感じられた。凝縮されたピアノを聞けて、面白いというよりかは疲れたというのが率直な感想。でもすごく良いもの見れたっていう感じ。

 

fractrec launch/mouse on the keys 10th anniversary tour

 

toe

kinect

mouse on the keys

 

定期的にtoe見たくなる。新譜リリース後初めてのライブ。でも昔の曲の方がテンション上がる。toeはやっぱりどうしてもライブ中、柏倉さんの手元に目が行く。やっぱり定期的に見たくなる不思議。mouseも何気に久しぶり。やっぱりVJも併せたあのモノトーンの世界観は綺麗だと思う。モノトーンの中での綺麗な旋律と破壊的なドラムの組み合わせ、漂う退廃感というか。しかしやはり毎度思うけどサックスはいらない。暗いステージの上であの3人のシルエットが一番美しい。

 

2016年のライブ納め

 

YOUR SONG IS GOODの超二日間

 

YOUR SONG IS GOOD

COOL WISE MAN 

田我流とカイザーソゼ

思い出野郎Aチーム 

the band apart × □□□

嫁入りランド

 

思い出野郎Aチームと田我流で最高な感じに加えて、バンアパ×口ロロ追加でラッキーな感じです。最高です。2016はこのままゆったりと締めます。福岡のAIRJAMはやめました。余力があれば都内のBRAHMAN突っ込むか悩み中。来年はもう少しコンスタンスに行きたいなーという感じ。

デザイン解剖展は非デザイナーこそがいくべき

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六本木の21_21DESIGN SIGHTでやっているデザイン解剖展に行ってきた。ディレクターは佐藤卓さん。

 

商品開発や大量生産品のパッケージデザインを多く手掛けるようになって、ある時、デザインの視点でものを外側から内側に向かって解剖するというプロジェクトを思いつきました。デザインという言葉には、形や色といった目に見える視覚的印象が強くありますが、もともと「設計」という重要な意味が含まれます。例えば食品の場合、味や口の中での感触も設計されているのであれば、それもデザインなのではないだろうか。ものを解剖するというイメージを頭に描くと、このような疑問が次々に湧いてきました。デザインを、ものを見るための方法としてとらえること。つまりものや環境を理解するために、デザインをメスにすることができるのではないだろうかと思ったのです。全ての物事に何かしらのデザインが内在するのであれば、必ずデザインを頼りに解剖ができるはずなのです。

 

順に一つ一つのプロダクトを通して、外側から内側へ、どういった意味があって、どういった理由で、どんな事を考えて、なぜそうしたのか、なぜそのアプローチを取ったのか、掘り下げていく工程をデザインの解剖というキャッチーでわかりやすい言葉でまとめられていて、思考の訓練としての場でもあったんじゃないかと思う。

 

ともすればデザインという言葉は、グラフィックデザインやロゴデザインなど、表層的な認知のみされる事もあるけれど、実際の所、そこにいきつくまでの設計や思考のプロセスこそがデザインの中核となる物なので、今回の展示会は出来上がったプロダクトからまるで逆再生のようにスタート地点へ戻っていく作業を行うような感覚もあり、それは思いきりどっぷりと浸かれば非常に労力のいる事だった。(時間的には要約をメインに見ていったけれど)

 

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解剖は続けていくと、思いもよらない事に出会う事もある。それはプロダクトデザインも然り、プログラミングも然り、マーケティングや事業戦略も、友達との関係も、恋人との関係も、家族の絆でさえも。意図的であるかどうかという前提すらも関係なく、物事を掘り下げるというのはメリットもデメリットも包括的に真理へ辿り着くひとつの手段である。何事にも原因は存在する。いつか原因を忘れた日にはその原因を包んでいる得体の知れない物体は形を変えて、硬く、そしてとてもいびつに僕たちの目の前に現れる。その時、僕たちはそいつの本来の姿や名前を思い出す事は出来るだろうか。

 

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物事の本質をどう捉えるか、そして目の前に転がる課題をどう解決していくか、それを考える事がデザインの本質であり、それは必ずしもデザイナーだけの仕事ではない。だからキャッチーに調理されたこの展示会は例えばデザイナーじゃない人間が見てそこから自分の思考のトレーニングにつなげられると面白いのかなあと思った。

 

 

意訳:普通にプロダクトデザインの解剖によって、分解された各要素がどのように形をなしていくのかというのが見れて面白い展示会でした。お洒落なカップルが多かったように思います。あと男子のパーマ率・スキニーパンツ率・スニーカー率も高かったです。あと来場者はやっぱり業界っぽい空気を醸している人たちもいて、なんとなく展示会見ながらも若干の仕事的な空気を感じてしまった事も記載しておきます。ちゃんと文章や要約されたテキストを読まないと雰囲気で終わっちゃうのでこれから行く人はちゃんと読む事をおすすめします。

 

アイドルはおじさんホイホイか説

アイドルの多様性はビジュアル面に限らず楽曲においても複雑、もしくは細分化、言い換えれば特化型が進んでいるのか、完全に楽曲によるおじさんゲッターが存在しており、まさにそこに引っかかって下手なバンドよりも面白いんじゃないかと最近マジで思う。

 

でんぱ組もBABYMETALも確かにライブすげー面白かったよ。まさかアイドルを武道館で見るなんて思わなかったし、実際BABYMETALなんかバックバンドがマジのメタル勢なのでもはやそれだけでメタラーでもないのにテンション上がるし、そして普通にSU-METALの歌唱力の高さにビビった。エンターテイメントとしての完成度の高さがもはや尋常じゃない。普通に物販でパーカー欲しくなった(寸前でやめてしまったけど)

 

アイドルの楽曲は基本的によく出来ているし、普通にアーティストが曲に絡んでいる事だってたくさんある。それこそ古くはASKA光GENJIへの楽曲提供していたり山崎まさよしのセロリをSMAPがカバーしていたり、ももクロヒャダインはもちろんの事、Wienners玉屋2060%なんかはでんぱ組への楽曲提供、ゆるめるモのリミックスもやってれば、Base Ball Bear小出祐介なんかは楽曲に限らず掟ポルシェと一緒にハロプロのコンピなんかも出してる。凛として時雨ピエール中野に至ってはDJとしてアイドルの曲かけて、そこに合わせて自分でドラム叩く始末。

 

様々なアーティストが関連していけばそれはもちろん音楽ジャンルとしての多様性も出てくるし、むしろアイドルなんてジャンルでくくる事がアホみたいだ。(いまだにアイドルってジャンルでくくってる人は本当にもったいない)

 

sora tob sakana

 

そんな多様性の中で、特に30代のおじさんホイホイのアイドルがいる。

 


sora tob sakana/夏の扉(MV)

 

よくよく調べてみればハイスイノナサプロデュースという事で納得なんだけど、エモ・ポストロックのサウンドと所謂アイドル的なヴォーカルとの合わせ技。まさにBABYMETALの時と同じ組み合わせの面白さなんだけど、所謂こういう音とのミスマッチ具合は30代くらいでエモとか通ってきたおじさんにぶっ刺さると思う。

 


sora tob sakana/夜空を全部(MV)

 

このクッソハイハット刻んでるところに対しての能天気な振り付け。ピッチ大丈夫かよと思うようなヴォーカルに対して美しいメロディとサウンド。おじさんホイホイa.k.a元バンドマンホイホイでもある。

 

maison book girl

 

そしてさらに楽曲で言うとエモ・ポストロック・エレクトロのアプローチという点でもう一個。アイドルなのにという言い方は穿っているかもしれないが変拍子の多様っぷり鬼畜。

 


Maison book girl / lost AGE / MV

 

楽曲の良さに加えてキャラ立ちもしてそう。楽曲だけに留まらず、詩やPVの退廃的な世界観とかもうストライクだと思うんです。ライブだとギャップありそうだけど。

 


Maison book girl / cloudy irony / MV

 

気づいたらメジャーデビューしてた。多分僕アンテナの感度低いのですごい今さらなんだろうなとか思うけどこの雰囲気はサイコーだと思います。

 

結論

個人的にストレートでガンっと来るよりも、カウンター的にかまして気づいたらメインストリームいっちゃってる的なストーリーが好きなので所謂サブカル的な匂いのするものはやっぱり好きですし、なんでここで変拍子?的な意外性はキャッチーさ以上にクるものがある。やってる事はマジなんだけど、どこかに遊びやひねくれみたいなものを感じるとやっぱりサイコーだと思う。

 

そしてやっぱり好きなものは好きとストレートに言える人の方が人生の幸福度って高いと思うのでウダウダとそれっぽくまとめている僕はやっぱりこじらせているのだと改めて実感した次第。

 

UXという言葉は独り歩きせずに日常に寄り添える方がいい

バズワードから抜け出して、世の中的にUXという言葉だけが空回るような状況は少なくなってきたように思うが、しかし依然として具体的に語れる領域までは到達していないように思う。そしてそれはもちろん現在の僕に対しても当てはまる。所謂一方的な「事業判断」に対してのカウンターパンチとしての利用に留まるだけではその本質は掴めないし、本来であれば一撃で殺してやろうと使うような物ではないはずだ。

 

ゲームにおけるUXデザインからの学びは小さい頃から当たり前のように触れてきた人なら今振り返ると新しい発見があるように思う。

 

jp.techcrunch.com

 

ファイナルファンタジーにおけるチュートリアルの秀逸さはこの仕事をしていなかったら改めて思い出す事は無かったかもしれないが、逆に言えばそれほどに違和感なくゲーム内に溶け込んでいた。特に「初心者の館」なんてチュートリアルという意識をさせずに楽しんでいたように思う。

 

また記事内ではマイクロインタラクションを没入的な体験の一部と書いている。

 

マイクロインタラクションに時間をかけるべきか否かについては議論もあるが、テレビゲームの場合、マイクロインタラクションは没入的な体験の一部分だ。

クロノ・トリガー」は、ありふれた部屋でも色々試す価値のある、スーパーファミコンRPGゲームの1つだ。ゲームを始めると、母親に起こされ、目覚める最初の部屋がある。ここではカーテンを開けたり閉めたりできる。

 

まさにクロノトリガーなんかは通路に置いてあるオブジェクトに触れる事で音が出て、その音に気づいて敵が現れるなんて場面もある。スーパーファミコンでここまで細かい演出はあまりなかったような気がする。

 

マイクロインタラクションによる没入感という意味で言うと、知覚的であったり、聴覚的であったり、言い換えるのであれば「フィードバックによる感動」は非常に数値化しにくい部分だったりもするのだが、ユーザーを捉えて離さないサービスの仕掛けだったりする。神は細部に宿るという言葉をUXの文脈で話すのであれば、それはとても小さくて偉大な要素であるのかもしれない。

 

UXというくくりは多岐に渡るが故に、理解や認識がバラつく。そして、さも何でも出来る魔法のように捉えがちだったりするが、そこは利用する人間に寄るのだろう。世の中には銀の弾丸も魔法も存在しない。UXという言葉はあくまで認識させるための言葉であり、特別な事ではなく「当たり前」になった時に初めて成功すると言えるのかもしれない。